親鸞聖人と浦島太郎山伏図銘‐稲田禅房【説明】親鸞聖人は当時の日本で優秀な人材の集う比叡山にあって【叡山の麒麟児(きりんじ)】と呼ばれた方で、鎌倉時代の僧浄土真宗の開祖の父とも言われております。「学問でも修行でも親鸞の右に出るものはないだろう」と評されており、そんな親鸞による仏教の教えを説いた作品になります。浦島太郎は皆さんご存知だと思いますが、最後のストーリーは煙で老人となって終わってしまいます。『なぜ良いことをした浦島太郎が最後にあんな目にあわねばならないのか』ふつうの日本昔話なら正直爺さんは宝をもらって、意地悪ばあさんはひどい目あう、といった勧善懲悪のストーリーです。これには理由があり、浦島太郎は漁師なので肩に魚釣竿を担いでいます。この釣竿は今からも多くの魚の生命をうばう道具で、浦島太郎が本当の善人ならば、まずその竿を折っていなければならないことになります。たまたま一つの生命を助けたからといって、いかにも慈悲深い善人にみせかけるのは、あまりにも見え透いた偽善とはいえないでしょうか。 悪しか造っていない私たちが、善いことをしていると自惚れて、フワフワ浮いたかひょうたんで過ぎ去る一生の早さを教えたものが、この浦島太郎の物語。悪を造り続け、その自覚も無しに、パッと白煙が立ち登る一瞬の人生に驚いた時は、すでに人生の終着駅についている、そういった仏教の教えを親鸞が浦島太郎に説いている大変貴重な掛け軸になります。縦約168cm横約45.5cm表具上小さな穴が数カ所、茶シミ小数カ所あり。共箱なし。本体のみ。エケコのプロフィールを確認の上ご購入ください。O
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